内容証明には現在、2通りの差し出し方法があります。
ひとつめは、従来どおりの、郵便局の窓口で送付手続きを行うやり方です。
そしてふたつめは、オンライン上で手続きするやり方です。
こちらのページでは、後者の、オンライン上で手続きを行う「電子内容証明(e内容証明)」について、くわしくご紹介。窓口で差し出すやり方と比べたときのメリットや、電子内容証明の規定・書式、手続きの流れなどについて丁寧に解説しています。
電子内容証明の利用を考えている方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
電子内容証明(e内容証明)とは?
「電子内容証明(e内容証明)」は、パソコンで作成した内容証明の書面データ(Wordファイル)を、インターネット経由で発送できる郵便局のサービスです。
得られる法的効力などは、郵便窓口で送付手続きを行う従来の内容証明と変わりません。
電子内容証明(e内容証明)のメリット
以下に、従来の郵便窓口から送付する内容証明と比べたときの電子内容証明(e内容証明)のメリットをまとめました。
1ページの文字数に制限が設けられていない
電子内容証明(e内容証明)は、後述のとおり文字のサイズやフォントなどには制限があるものの、1ページあたりの文字数にはとくに制限がありません。
そのため、従来の内容証明の場合には3ページほど要する内容を、1ページほどに収めることができます。
つまり、送付手続きにかかる料金を節約することが可能です。
24時間いつでも発送できる
電子内容証明(e内容証明)はインターネット上で行う送付手続きなので、24時間、いつでも都合の良いときに発送できます。
急いで送りたい場合などにも便利です。
郵便局まで行かなくても発送できる
わざわざ郵便窓口まで行く必要もありません。忙しくてなかなか郵便窓口に行く時間を確保できない方にも便利です。
郵便局が混雑しているときのように窓口で長時間待たされてしまうこともありません。
封筒などを用意する必要がない
Wordファイルでの内容証明データさえ用意すれば、あとは郵便局側で処理してくれます。
そのため、窓口から送付する場合のように封筒を準備する必要がありません。同じ文書3通のコピーも要りません。
セキュリティ的にも安心
郵便局へ行かなくて済むということは、内容証明の文書を外に持ち出すこともないということです。
落としたり失くしたりといったリスクも軽減できます。
メリットまとめ
ここまで見てきたように、電子内容証明(e内容証明)は、郵便窓口を利用する従来の内容証明と比較して手間や時間、費用を抑えられます。とくに内容証明文書の文字数や通数が多い場合には費用を抑えられるでしょう。
電子内容証明(e内容証明)の規定・書式
先に少し触れたように、電子内容証明(e内容証明)にも、文書データを作成するうえでの規定・書式があります。その主なものを以下にまとめました。
文書を作成する際の使用ソフト
「Microsoft Word」
文書の枚数
最大で5枚
文字ポイントサイズ
10.5ポイント〜145ポイント
図、表
使用不可
文字装飾
太字、斜体のみ
その他
その他の規定や書式については郵便局の公式ホームページから確認することができます。
電子内容証明(e内容証明)の手続きの流れ
電子内容証明(e内容証明)は、以下の流れで手続きを進めます。
■・Webゆうびんの専用WEBサイトにログインする。(※利用登録(無料)が必要)
→Webゆうびん(https://webyubin.jpi.post.japanpost.jp/webyubin/snt/DYFR900.do)
■作成した内容証明データをアップロードして、差出人・宛先を入力する。
■料金を支払う(クレジットカードまたは料金後納)。
■アップロードされた内容証明データが、郵便局の完全自動化機械で印刷・照合・封入封かんされ、内容証明郵便として発送される。
■申し込みをした(「差出」ボタンをクリックした)時点の日付が内容証明文書に印字される。
■受取人に正本が、差出人に謄本が配達される(一般書留)。
まとめ
今回は、電子内容証明(e内容証明)のシステムについて、そのメリットや決まり、手続き方法などを解説しました。最後に、押さえておきたいポイントをおさらいしましょう。
・電子内容証明(e内容証明)はオンラインで内容証明郵便を発送できるサービスで、法的効力などは通常のものと同じ。
・手間や時間、費用を抑えられ、とくに文字数や通数が多い場合はおトク。
・Wordで作成すること、10.5〜145ポイントの文字ポイントサイズにすることなど、書式や規定がいくつかある。
・Webゆうびんの専用WEBサイトにログインして手続きする。
上記のように、電子内容証明は従来の郵便局窓口から送付する内容証明と比べて色々なメリットがあるので、ぜひ内容証明の送付を考えている方は検討してみましょう。